うろうろ     (6月6日のお話)

暮らしの中の仏教用語をみていたら、「うろうろ」も仏教用語であることを知りました。

 うろうろする、とか言いますが、その「うろうろ」の「うろ」とは漢字で書くと「有漏」という字であり、この「漏」は、欲や貪りの心、つまり煩悩のことであります。煩悩をこの「漏る」にいい当てていることは興味深いことです。

 もうやめようと思ってもやめられなかったり、わかっちゃいるけどやめられない。などと呑気なことを思ってみたり、有漏を重ねて生きている、迷っていることを「うろうろしている」というのでしょう。

 ところで「わかっちゃいるけどやめられない」のはなぜなのでしょう。これを「有漏」という言葉で教えてくださる仏にその答えを求めずにいられません。

 そこにこそ「うろうろした生き方」がはっきりした生き方に変わる道があるからです。

    なんまんだぶつ。